ワイヤープローブの紹介

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ワイヤープローブとは

ワイヤープローブとはタングステンなどの極細の線に金メッキや絶縁コーティングを施しプローブ化したもので、プリント基板の検査や半導体の検査まで幅広く活用されています。プローブとは測定や実験の際に、測定する対象物に接触したり挿入したりする針のことです。半導体検査用プローブカード、COF検査用プローブカード、FPCパッケージの検査用治具に必要な本数を取り付けて使用します。

ワイヤープローブ自体は1本の線そのままでは使用できないため、4本の支柱を介した2枚の板にワイヤープローブが通る穴を検査に必要な本数の分だけ空けて、ワイヤープローブを通したものを検査治具として使用します。ここで、余分な長さを設けてワイヤープローブを設置することにより、検査をする製品に接触させた際にたわむようにして、たわみによる針圧を発生させます。コイルバネが付いている一般的はプローブではバネの荷重を利用して検査対象となる製品への針圧を保持しますが、ワイヤープローブはたわみを利用するためコイルバネが不要です。

ワイヤープローブは導通検査に使用するため、先端部は導電性を向上するための金メッキを施しています。また接触しないワイヤープローブ間では短絡しないように絶縁コーティングを施す必要があります。ワイヤのたわみを利用してコンタクト荷重を発生させますが、コンタクト荷重を均一にするために全てのワイヤープローブで長さがバラつかないようにセットする必要があります。ワイヤの特性が直接、検査精度や寿命に影響するため、コーティングの膜厚管理や寸法精度を安定させることがワイヤの性能を十分に発揮するために必要です。

トクセン工業のワイヤープローブ

トクセン工業では一般的なタングステン系の他に、独自の熱処理・加工技術を用いて耐久性・耐摩耗性に優れた粉末ハイスのワイヤープローブの販売をしています。トクセン工業のワイヤープローブは、高い寸法精度・真直度と優れた表面状態を実現します。

スペック

当社で扱っているワイヤープローブのスペックは以下の通りです。

材質 粉末ハイス(粉末高速度工具鋼)
W(タングステン)
Re-W(レニウムタングステン)
外径 φ0.07~0.5mm(公差:±0.005)
全長 20~200mm(公差:お問合せ下さい)
硬度 (Hv/HRC):Hz:600~950/HRC:55~68
真直度 0.10mm以下
表面粗さ Ra0.05mm以下(粉末ハイス)

材料別の特徴

トクセン工業では以下3つの材質を取り扱っています。

粉末ハイス(粉末高速度工具鋼)

粉末状の原料を型に入れて熱と圧力をかけながら焼結することで硬さと靭性をもった金属を作ります。硬さや靭性の他、耐摩耗性に優れています。粒子が細いため結合度が高く、微細で均一な金属組織を形成できるのが特徴です。

タングステン(W)

金属の中で最も高い融点を持った物質で耐熱性に優れています。電気伝導度が5.29×10 -8 Ω・mと高く、強度、硬度、弾性などの機械的特性が高い特徴があります。

レニウムタングステン(Re-W)

タングステンにレニウムを添加したものでタングステンよりも高い機械特性を誇りますが、電気伝導度はWより若干劣ります。

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トクセン工業は、タングステン系・粉末ハイスの加工で30年以上の実績を持ち、ISO9001(品質マネジメント)、ISO14001(環境マネジメント)を取得しており材料から一貫加工による高い品質を実現します。ワイヤープローブ製作で培ったトクセン自慢の加工技術・分析技術を駆使し、お客様のご要望に応えます。

ワイヤープローブに関するお見積りや技術的な内容に関して気になる点がありましたら、こちらからご相談ください。