半導体検査に使われるプローブピンの種類

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プローブピンとは

プローブピンとは電子部品の導通検査に使われるピンのことです。コンタクトプローブとも呼ばれます。先端にあるプランジャーを検査対象物に接触させて、断線や短絡の検知や、高周波の測定をします。プローブピンはプランジャー、バレル、バネの3要素で構成されており、プランジャーにバネの荷重が作用することで適正な圧力で検査対象物に接触します。

プローブピンを導通検査用に使う理由は、電圧や電流値を本来の安定した状態で入力するためです。例えば、オシロスコープには次の機能が要求されています。
・微小な信号であってもオシロスコープまで確実に運ぶ
・ターゲットに接触させつつも被測定回路の動作に影響を与えない
・外部で発生しているノイズの流入を防ぐ

プローブにただの金属線を使用すると、オシロスコープの波形にはノイズが走り、ギザギザの波形になってしまいます。プローブは手でつかんでもノイズが混入しないように、ケーブルにシールド被覆線を使い、さらにプローブの先端を完全にシールドすることで、ノイズがのらないような加工をしています。

また、プローブピンで検査対象物を抑えるときに、わずかな振動でも取得する波形が変わるため、ピンが振動で動いても、接触圧力が変わらないように先端部のプランジャーをバネで支えています。

プローブピンは以下のことに注意する必要があります。

・ストローク条件:軸方向のみに力が加わるようにし、横方向には力が加わらないようにします。また、ストローク量が大きいと、バネに掛かる荷重が増えてバネの寿命が低下しやすいため、フルストロークの2/3を目安に使用します。
・許容電流:プローブピンの温度が高くなるとプローブピンが発熱してスプリング圧が低下することがあります。
・電流・電圧の印加条件:ピンが静止した状態で電流・電圧を印加する必要があります。測定対象物に未接触の状態で電流・電圧を印加するとピンの寿命を低下させる可能性があります。

半導体検査におけるプローブピンの使い方

マイクロニードルアレイは固形製剤のため、常温で輸送・保管が可能です。冷蔵のための設備を準備する必要がないため、パンデミックが発生した際に多くの人に接種することができます。また、注射のように使用者が有資格者に限定されていないため、自分で投与することが可能です。その他、投与に痛みを伴いにくい、出血しない、使い捨てができる、飲む薬に比べて効き目が早いなどのメリットがあります。

マイクロニードルアレイのデメリットや危険性について

半導体検査では多くの電極の導通を同時に検査するため、検査治具によって多数のプローブピンを平行に配列した状態で固定をします。プローブピンの片側を検査機器側のプリント基板に接触させた状態で治具を配置し、もう片側に検査対象の半導体をセットして導通検査を行います。
そのため、半導体検査用のプローブピンはピンの両側に電極と接触するプランジャーを配置しています。プランジャーの先端形状はそれぞれが接触する端子の形状に合わせます。例えば、電極の形状が球体であれば、プローブピンの形状は球体を受け止めるよう、中央部が凹んだ形状に加工します。

プローブ先端形状の種類

プローブの先端形状は検査対象側の電極の形状によって変わることは先に述べましたが、主に以下に記載する形状の種類があります。

R形状

ピンの先端が丸みを帯びたものです。先端が丸いので、電極を傷つけたくない場合に使用します。

円錐形状

ピンの先端が鋭利な形状になったものです。先端が細く、測定対象物に付いている酸化膜を剥離することができるため、ハンダや基板のパッドなどの、表面が酸化膜に覆われている電極の接触に使用します。また、先端が細いため狭ピッチな場所に適しています。

三角錐の形状

基板のスルーホールに使用します。スルーホールとは基板に穴をあけた部分の内側に銅メッキを施したものです。基板の回路を両面に配置する際に、お互いの面の回路をつなげる役割があります。三角錐の形状をしたピンを使用することで、ピンの傾斜部とスルーホールの内側と接触します。

フラット形状

フラックスや酸化膜がない端子への接触に使用します。

カップ形状

突起状の端子が接触できるようにプローブピンの先端が凹んだ形状になったものです。

シャベル形状

接続用端子に合わせた非対称の形状をしたピンで回転を防止できます。

ボール形状

ボールがバレルに組み込まれており、バネによって軸方向に動きます。測定対象物を横向きに動かしてプローブ先端に当てたい場合にボールが転がりながら接触する構造です。

トクセン工業のプローブピン製造技術

トクセン工業の旋盤加工技術と微細領域での分析・測定技術を活かし、高精度CNC精密自動旋盤による微細・精密切削加工技術を確立しました。センサ、医療用器具やコンタクトプローブなど、主にφ3mm以下の丸物微細精密切削加工品の加工が可能です。プローブピンの先端形状は切削加工により対応できるため、さまざまな形状の加工が可能です。

対応可能な加工

・極細・段付き加工
・各種端面加工
・深穴加工
・穴あけ加工
・砲弾形状加工
・鏡面仕上げ加工

取扱可能な材質

・W(タングステン)
・3% Re-W(レニウムタングステン)
・Pd Alloy(パラジウム Normal)
・Pd Alloy(パラジウム Hi Spec)
・Be-Cu(ベリリウム銅)
・Au Alloy(金合金)

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トクセン工業では、指定されたプローブピンの加工だけではなく、測定する電子部品の形状に合わせた最適なプローブピンの提案が可能です。プローブピンの仕様やお見積りに関する技術的なお悩みがありましたら、こちらからご相談ください。