材料の結晶構造を即座に把握し、安定した品質維持を支えるXRD分析

2026.04.27

技術コラム

  • #XRD

材料の結晶構造を即座に把握し、安定した品質維持を支えるXRD分析

XRD分析とは

トクセン工業ではXRD分析を行うことで、品質向上に努めております。
XRD分析によって、X線回折を用い非破壊で、物質の結晶構造や配向を分析することができ、分析深さは、 数μm〜数十μm程度可能となります。

見えない工程変化を結晶構造で可視化するXRD分析

XRDは、材料の結晶構造を的確に評価することで、製品品質の維持および安定化を支える重要な分析手法です。合金化状態の評価においては、相の生成状況や組成変化を把握することが可能であり、材料特性の理解に役立ちます。
さらに、酸化スケールの結晶相を解析することで、加熱処理条件やその影響を推定できるといった特徴も持っています。また、水和結晶皮膜の分析では、水和数の違いから皮膜状態を詳細に評価することができます。
XRDを活用したこれらの解析は、工程異常の早期検知を可能とし、安定した品質管理の実現に大きく貢献することができます。

見えない水を、結晶構造から読み取るXRD分析

ワイヤ伸線工程においては、周囲環境の湿度が高くなると材料が吸湿しやすくなり、ワイヤー表面に形成された皮膜内で水和結晶が生成・成長することが知られています。この水和結晶の生成は表面状態を変化させ、伸線性を低下させる要因となります。
これまではワイヤ表面の皮膜がどの程度、吸湿しているのか、また皮膜中でどのような変化が生じているのかを定量的に把握することが困難でしたが、XRD分析を用いることで皮膜中に生成した水和結晶の種類や量を評価できるようになり、ワイヤ表面の吸湿状態を客観的に把握することが可能となりました。

トクセン工業では、分析機器を用いて、様々な角度より研究・開発を積み上げてきました。
共同開発や製品開発等のご要望がございましたら、ぜひ一度お問い合わせください。

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